COLUMN

2023/07/23 14:29


前回はIKOUスタイが生まれたきっかけや、素材の追求についてをお伝えしました。今回は、デザイン決定から最初に販売を開始するまでのストーリーをお届けします。

こだわりが詰まった、バンダナ型デザイン


松本:デザインに関しても、一見シンプルな三角形のバンダナ型ですが、マミさんのこだわりが詰まっていますよね。

河井:スタイの三角形のかたちにはこだわりました。

市販のバンダナ型スタイって、首周りの部分を首に添わせるように丸くカットしているものがほとんどなんです。その方が首との隙間ができなくなるので、よりよだれをキャッチできるんですけど、どちらかというと可愛らしい印象になります。

IKOU Bib は、あえて首周りをシャープな直線にしているので、三角形の生地をぐるっと巻く事によってドレープができます。それによって、幼い印象にならず、スカーフを巻いているような見え方になるところを狙ってこの形にしました。ドレープ部分がくしゅくしゅっとするので、首に沿わなくてもよだれはしっかりキャッチできます。

あと、内側に防水シートを入れているので、よだれが裏側まで染みることがなく、服が濡れないように工夫しています。

松本:マミさんの息子さんは、普段からよだれが多いわけではないし、熱こもりも気になるから、スカーフみたいにゆるっとスタイをつけたい。一方でうちの息子の場合は、少しでも首とスタイの間に隙間があるとそこからよだれが服に染みてしまうので、首に沿うようにつけたい。どちらのニーズにも応えられるように、首周りの長さをスナップボタンで2段階に調整できるようにもしましたね。

機能とデザインを両立した、IKOU Bib の誕生


河井:開発に約1年かけて、ようやく最初のIKOU Bib が完成しました。何十枚も試作品を作ったので、スタイを縫うのがものすごく早くなりました(笑)


1番最初にスタイをお披露目・販売したのはキッズフェスタ(障害のあるこどもたちを対象とした商品の展示会)というイベントでした。とても好評だったので、オンラインでも販売を始めて、たくさんのママたちにこんなスタイが欲しかったと言ってもらえたことが、本当に嬉しかったです。

松本:わが家でもIKOU Bib を使うようになってから、それまでは1日にスタイを5枚とかそれ以上使うのが当たり前だったのに、1枚で過ごせるようになったのは革命的でした。念のために予備を1枚持って出かければ、濡れたスタイはベビーカーにひっかけておくといつの間にか乾いちゃう。よだれが出る子にとっては365日欠かせないものなので、スタイに関するあらゆるストレスがなくなったことで、生活が本当に楽になりました。

河井:ユーザーさんからも、「1日10枚使っていたのが数枚で済むようになりました」「色も形も一見スタイに見えないからおしゃれとして着けられるのが嬉しい」といった声もいただいていますよね。

松本:どんなに可愛い服を着せて今日のコーディネートいいなって思っても、スタイをつけると印象が変わってしまうのが残念だなって感じていたんです。でも、IKOU Bib はデザインも色展開もどんな服にも自然に馴染むので、性別や年齢問わず、スタイが必要な人みんなに勧めたいくらいです。私自身が、IKOU Bib の一番のファンでヘビーユーザーなんですよね(笑)
私の悩みからはじまったスタイの開発でしたが、結果として、障害児だけでなく、乳幼児、高齢者など、たくさんの人たちにも価値を感じてもらえる、まさにIKOUのインクルーシブデザインのアプローチを体現するプロダクトだと感じています。

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IKOU Bib が誕生するまで、とても長い道のりでしたが、妥協せずこだわり抜いたプロダクトを多くのユーザーの皆さんが愛用してくださり、応援の声や感想をお寄せくださっていることが、大きな励みになっています。

次回は、発売後にユーザーの皆さまからの声を受けて実施した、サイズバリエーション追加についてご紹介します。

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